ちょっと前の話だが、八王子城跡を訪れてみた。

八王子城といえば、心霊スポットとして有名である。

八王子城は、戦国時代に一帯を治めていた後北条氏の北条氏照が築城したと伝えられている。

現在の東京都八王子市の山の中にある山城である。

元々滝山城を居城としてた氏照だったが、防衛上不利であるということで、天正年間に新たに築城が開始されたと言われている。

しかし、1590年、豊臣秀吉の北条攻めに際して、未完成のまま、敵軍を迎えることとなる。

秀吉配下の前田利家や上杉景勝の軍勢が攻め入った。今大河ドラマの主人公となっている真田信繁や昌幸も攻撃に参加したと言われている。

対する八王子城側は、城主の氏照は、後北条氏の本拠地である小田原城へ援軍へ行っており、こもっていたのは少数の兵力と女子供であり、城が未完成だったということもあり、僅か一日で落城したと言われている。

氏照の正室などの多くの者が自刃、もしくは、御主殿の滝へ投身し、滝は三日三晩血に染まったと伝わっている。これが心霊スポットたる所以である。

八王子城跡の場所は、ここである。

JRと京王線の高尾駅からバスで行けるところであり、土日には、城行きのバスが出ている。

航空写真にして見るとよくわかるが、the 山だ。

未完成ながら、かなりの要害の地にあったものとよくわかる。

この度、なぜ見に行ったかというと、この新しい案内板ができたからちょっと行ってみようということになった。

この地図、よくよくみてみると、特殊な地図であるということがわかる。

赤と青のコントラストが特徴的だ。

最近、ブラタモリでよく出てくる真っ赤な赤色立体地図は、有名になったが、

これは、陰陽図という表現地図だ。

赤色立体地図も良いが、赤と青の色で、くっきりはっきりと地形を見て取れる地図である。

その論文はこちら。

微地形表現に優れた陰陽図

そんな陰陽図が、この八王子城跡の案内図に使われた。

以前の地図は、八王子城跡|八王子市のパンフレットを見ると、わかるけど、

前の地図には前の地図の味があったけど、この陰陽図になってから、地形がはっきりくっきりと見えるようになったので、要害八王子城の輪郭がよくわかるようになった。

この案内図と模型とということで、こんな研究も行われている。

精密地形模型の縮尺の違いによる地物認識性に関する検討 : 航空レーザ測量による高細密地形データ(八王子城跡)を用いた精密地形模型の試作(尾身ほか 2015/先端測量技術 107:54-61/日本測量調査技術協会/CiNii)

と今回、八王子城は、色々とホットな話題になっているところだ。

科学的にわかるようになったことがあるというのも良い感じだ。

さて、この要害の八王子城は、その後、心霊スポットとしてもあったようだから、ずっと開発されずに今に至っている。

よって、このように綺麗な形で残っているわけだが、登ろうとすると、けっこう険しい山登りとなるわけだ。

まぁ、ハイキング程度ではあるが。

実は、八王子城跡は、八王子神社という神社にもなっているので、鳥居がある。

山は、けっこううっそうとした森なんだよね。

山を登っていく。


中には、こういった説明文もある。

空堀があったり、石垣があったり、防衛のための段々があったりと様々な縄張りの様子を見ながら、登り切ってみると…

こんな開放的な景色が広がっている。

登ってきたなーってくらいの高さで、高所恐怖症としては、怖いくらいだった。

でも、ちょっと登るには、ちょうど良い形の山かな。

初めて行ってみたが、なかなか良いところであった。

陰陽図の地図を見て、それを見ながら、実際に歩いてみると、地形的な特徴を確認できた。

これはまた面白い。

ちょっと行ってみると、面白いかもしれない。